系譜とは?家系図との違い
系譜とは、先祖から子孫へ続く一族のつながり、またはそれを書き表した図や記録のことです。辞書では「系図」の言い換えとして載っていて、普段の会話では家系図とほぼ同じ意味で使われます。厳密に分ける場合は、系譜は一人ひとりの経歴を順に書き記したもの、系図は親子や兄弟のつながりを線で結んで図にしたもの、と説明されることがあります。
系譜の意味(辞書より)
国語辞典では、系譜は次のように説明されています(コトバンク「系譜」)。
| 辞書 | 意味 |
|---|---|
| デジタル大辞泉 | 1. 先祖から子孫に至る一族代々のつながり。師弟関係などのつながり。また、それを書き表した図や記録。系図。 2. 同じような要素・性質を受け継いでいる事物のつながり。 |
| 精選版 日本国語大辞典 | 1. 血縁などのつながりを示す記録や表。家譜。系図。 2. もののつながり。系統。 |
1つ目の意味が、家系図とほぼ同じ使い方です。2つ目の意味は、血のつながりに限りません。「〇〇派の系譜」「師匠から弟子への系譜」のように、考え方や技術が受け継がれてきた流れを指すときにも使います。
家系図・系図の意味
「家系図」をデジタル大辞泉で引くと、「系図」を見るように案内されています。系図の意味は次のとおりです(コトバンク「系図」)。
| 辞書 | 意味 |
|---|---|
| デジタル大辞泉 | 1. 先祖から子孫に至る一族の系統を書き記した表。系譜。家譜。 2. 由来。来歴。 |
| 精選版 日本国語大辞典 | 1. その家の先祖から代々の系統を書き記した表。系譜。家譜。譜図。 2. 由来。由緒。来歴。履歴。 3. 黒鯛(くろだい)のこと。 |
辞書の上では、系譜・系図・家譜はたがいの言い換えとして載っています。日常の会話で「系譜」と「家系図」を言い分ける決まりは特にありません。
系譜と家系図の違い
それでも、2つを分けて説明する考え方があります。世界大百科事典の「系図」の項目では、系図と系譜は混用されることが多いとしたうえで、系譜は血統と各人の事歴を順に記すもの、系図は血縁のつながりを線(系線)で図示するものと区別しています(コトバンク「系図」)。
| 系譜 | 家系図(系図) | |
|---|---|---|
| 辞書の意味 | 一族代々のつながり。それを書き表した図や記録 | 一族の系統を書き記した表 |
| 厳密に分けたとき | 一人ひとりの経歴を順に書き記したもの | 親子・兄弟のつながりを線で図示したもの |
| 血縁以外の意味 | 師弟関係などのつながり、性質を受け継ぐ事物のつながり | 「系図」には由来・来歴の意味もある |
家系図の代行会社の成果物にも、この使い分けが見られます。たとえば家樹は線でつないだ家系図とは別に「和綴じ系譜」を(家樹)、家族の木や家系図職人は「家系譜」を(家族の木・家系図職人)、家系図とは別の品として挙げています。中身は会社ごとに違うので、各社の説明で確かめてください。
系図・家系・家譜の違い
家系図のまわりには、似た言葉がいくつもあります。辞書の意味を並べると、次のようになります。
| 言葉 | 読み | 辞書の意味 | 出典 |
|---|---|---|---|
| 系譜 | けいふ | 一族代々のつながり。それを書き表した図や記録 | デジタル大辞泉 |
| 系図 | けいず | 先祖から子孫に至る一族の系統を書き記した表 | デジタル大辞泉 |
| 家系図 | かけいず | 「系図」と同じ(辞書は系図を参照) | デジタル大辞泉 |
| 家系 | かけい | その家の系統。いえすじ。血統 | デジタル大辞泉 |
| 家譜 | かふ | その家の系譜。一家の系図 | デジタル大辞泉 |
ポイントは次の3つです。
- 家系は「血筋」そのものを指す言葉で、図や記録の意味は辞書に載っていません
- 家譜は、ある一つの家の系譜・系図のことです
- 系図と家系図は、辞書の上では同じものです
例文で見る使い分け
辞書の意味に沿って、使い方の例を並べます。
| 言葉 | 例文 | 意味 |
|---|---|---|
| 系譜 | 祖父の代から続く本家の系譜をたどる | 一族代々のつながり |
| 系譜 | 師匠から弟子へと受け継がれた芸の系譜 | 師弟関係などのつながり |
| 家系図 | 戸籍をもとに、4代前までの家系図を作る | 一族の系統を書き記した表 |
| 家系 | 母方の家系には、商いをしていた人が多い | その家の血筋 |
| 家譜 | 本家に伝わる家譜を見せてもらう | その家の系譜・系図 |
家系図を作ってだれかに見せるときは、「家系図」と呼べば十分に伝わります。題字に「〇〇家系譜」「〇〇家系図」のどちらを使うかにも、決まった公式のルールはありません。
なお、中国や朝鮮半島など東アジアでよく見られる家系の記録は「族譜」「家譜」と呼ばれます。調べ方は国立国会図書館のリサーチ・ナビ「族譜(家譜)の所蔵の調べ方」にまとまっています。
系図の形の種類
系図の形にも、いくつかの種類があります。世界大百科事典によると、初めのころの形は、紙を縦に継いで巻物に仕立てる「竪系図(たてけいず)」でした。世代が増えると紙の幅に収まりにくくなり、紙を横にして書く「横系図」が生まれました。横系図では、親子を縦の線、兄弟を横の線で示します。江戸時代には、放射状にまとめた「車系図」も現れたとされています(コトバンク「系図」)。
いま家系図を作るときも、親子を縦線、夫婦や兄弟を横線でつなぐ横系図の形が基本です。線の引き方や記号は家系図の書き方の基本と家系図の記号一覧にまとめています。
自分で作るのが大変な場合は、戸籍の取り寄せから仕上げまで任せられる代行会社もあります(代行会社の比較)。
本
自分でできる家系図の作り方
丸山学/ポプラ社(2026年)
戸籍の取り方から家系図の仕上げまで、自分で作る手順を追える1冊です。著者は家系図作りの本を多く書いている行政書士です。
「Keifu」は家系図の冊子の商品名
「ノンタイトルの家系図」として検索されている「Keifu」は、家系図の冊子の商品名です。ローマ字で書くと「系譜」と同じつづりですが、公式サイトの表記はアルファベットの「Keifu」「Keifu Book」で、漢字の「系譜」は使われていません。
商品の内容や受付状況はKeifu(ノンタイトルの家系図)とはに、申し込みの方法はノンタイトルの家系図の申し込み方法にまとめています。最新の情報は必ず公式の窓口で確かめてください。
最終更新:2026-10-27