本籍地の調べ方
自分の本籍地を調べるいちばん確実な方法は、住んでいる市区町村で「本籍・筆頭者を載せた住民票の写し」を取ることです。住民票には戸籍の表示(本籍と筆頭者)が記録されていますが、ふだんは省略して出されるので、請求するときに載せるよう頼む必要があります(住民基本台帳法 第7条・第12条)。
ICカードの運転免許証は表面に本籍欄がなく、ICチップに記録されています。マイナンバーカードの表面にも本籍は書かれていません。親や祖父母の本籍は、自分の戸籍に書かれた「前の戸籍」からたどれます。
本籍地を調べる方法の比較
| 方法 | 分かるもの | 注意点 |
|---|---|---|
| 住民票の写し(本籍・筆頭者入り) | 自分と同じ世帯の人の本籍・筆頭者 | 住んでいる市区町村で請求。本籍を載せるよう頼む |
| コンビニで住民票の写し | 同上 | 本籍を載せるか選べる自治体と、選べない自治体がある |
| ICカード運転免許証 | 自分の本籍 | 表面には書かれていない。ICチップを読む端末と暗証番号が必要 |
| マイナンバーカード | 本籍は分からない | 表面の記載事項に本籍は入っていない |
| 自分の戸籍謄本 | 親の戸籍の本籍・筆頭者(結婚前の戸籍) | 自分の本籍が分かっていることが前提 |
住民票の写しで調べる(いちばん確実)
住民票には、氏名や住所と並んで「戸籍の表示」(本籍と筆頭者)が記録されています(住民基本台帳法 第7条第5号)。ただし市区町村は、特別の請求がない限り、本籍などを省略した住民票の写しを出せることになっています(同法 第12条第5項)。
そのため、請求のときに「本籍・筆頭者を載せてください」とはっきり伝えます。
- 窓口の請求書には、省略される項目に「本籍・筆頭者」のチェック欄がある自治体があります(東京都中央区の請求書)
- 郵送で請求する場合も、記載が必要な人は必ずその旨を請求書に書くよう案内されています(静岡市)
住民票の写しを請求できるのは、自分と同じ世帯の人の分です(同法 第12条第1項)。窓口ではマイナンバーカードなどで本人であることを示します(同法 第12条第3項)。郵便で送ってもらうこともできます(同法 第12条第7項)。手数料は自治体ごとに決まっていて、たとえばさいたま市は1通300円です(さいたま市)。
住所地以外の役所では本籍は載らない
住んでいる市区町村以外の窓口でも住民票の写しは取れますが、その場合は戸籍の表示(本籍・筆頭者)を省略したものしか出ません(住民基本台帳法 第12条の4第1項)。本籍を調べたいときは、住民登録をしている市区町村で請求してください。
コンビニで本籍入りの住民票を取る
マイナンバーカードを使ったコンビニ交付でも、住民票の写しに本籍を載せられる自治体があります。仙台市は、「戸籍の表示(本籍・筆頭者)」を記載するか省略するか選べると案内しています(仙台市)。
ただし、選べる項目は自治体によって違います。利用するには、利用者証明用電子証明書が入ったマイナンバーカードが必要で、住民登録のある自治体の住民票が対象です(仙台市)。住んでいる市区町村のコンビニ交付のページで、本籍を選べるか確かめてから行きましょう。
運転免許証で調べる
ICカードの運転免許証には本籍欄がなく、本籍はICチップに記録されています(神奈川県警察)。警視庁も、本籍はプライバシー保護のため表面から削除されたと案内しています(警視庁)。
ICチップの本籍を見るには、免許証を作るときに決めた**暗証番号(4桁の数字2組のうち、2つ目)**が必要です。神奈川県警察の案内では、次のように確認できます。
- 確認用の端末は、運転免許センターと警察署(横浜水上警察署を除く)の免許窓口にある
- 本人が免許証を持って行き、端末を使う。表示された本籍は印刷できる
- 暗証番号を3回続けて間違えるとICチップがロックされる。忘れた場合は本人が窓口で申し出る(電話での照会には応じない)
- 暗証番号は、次の更新・再交付・免許の取得の手続まで変更できない
端末の場所や利用時間は都道府県ごとに違うので、住んでいる都道府県の警察のページで確かめてください。マイナ免許証の本籍の扱いは、今回確かめた警察のページには書かれていませんでした。
マイナンバーカードでは分からない
マイナンバーカードの表面に書かれているのは、氏名・住所・生年月日・性別・顔写真などで、個人番号は裏面です(総務省)。本籍は記載事項に入っていません。
マイナンバーカードが役立つのは、上で説明したコンビニでの住民票の取得です。
親・祖父母の本籍をたどる
家系図づくりでは、自分の本籍だけでなく、親や祖父母の本籍も必要になります。戸籍には、他の戸籍から入った人について、その元の戸籍の表示を書くことになっています(戸籍法 第13条)。
- 結婚して新しい戸籍を作った人:自分の戸籍の身分事項欄に「従前戸籍」として、結婚前の戸籍の本籍と筆頭者が書かれています。神戸市の資料の見本では、【従前戸籍】の欄に親の本籍と筆頭者の名前が載っています(神戸市の資料)
- まだ親の戸籍に入っている人:自分の本籍が、そのまま親の戸籍の本籍です
- 転籍している場合:戸籍事項欄に「〇〇より転籍」とあれば、その前の本籍地が分かります(神戸市の資料)
こうして、自分の戸籍 → 親の戸籍 → 祖父母の戸籍、と一つずつ前の本籍をたどっていきます。読み方のコツは古い戸籍の読み方と用語にまとめました。
広域交付を使うなら
直系の戸籍は、近くの役所の窓口で広域交付を使ってまとめて請求できます(法務省)。取れた戸籍に前の本籍が書かれているので、そこから順にたどれます。請求のしかたは市役所で家系図用に戸籍を請求する方法、広域交付で取れないものは広域交付でできないことで説明しています。
本籍地が遠方で広域交付が使えない戸籍は、郵送で請求します。
本籍と住所は別のもの
本籍は戸籍が置かれている場所で、住んでいる住所とは別です。戸籍は、筆頭者の氏名と本籍で特定されます(戸籍法 第9条)。本籍を移すには転籍の届出が必要で(同法 第108条)、引っ越しをしただけでは本籍は変わりません。
そのため、今の住所と本籍地が違うことがあります。戸籍を請求するときは「本籍」と「筆頭者」の2つを書く欄があるので、本籍地を調べたら筆頭者の名前もあわせて控えておきましょう。
戸籍を集めて家系図にするまでの全体の流れは自分で家系図を作る方法にあります。手間をかけずに進めたい場合は代行会社の比較も参考にしてください。
本
すぐわかる戸籍の読み方・取り方・調べ方
丸山学/成美堂出版(2012年)
古い戸籍の読み方と取り方に絞った本です。手書きの戸籍を読み解くところでつまずいたときに役立ちます。
最終更新:2026-10-27